辻 野 和 美
骨盤底筋トレーナー®・骨盤底ヘルスケアアドバイザー®
健康運動指導士・排泄機能指導士
奈良女子大学大学院人間行動科学スポーツ科学コース修了
協会を立ち上げるまで〜
私は幼少期から身体を動かすのが楽しく、あらゆるスポーツに挑戦し、奈良女子大学では「体育学(現在はスポーツ科学)」を専攻しました。また人と関わり喜んでもらうことが好きで、卒業後は百貨店の販売職に就き、私のホスピタリティの土台を築きました。
妊娠出産を経て、百貨店を退職、子育てをしながら、教育の重要性を改めて感じ、学生時代培った教員資格を、自宅で幼小中学生対象の塾経営を始め、家庭や地域での教育活動に力を入れました。そのころ、自身の身体の変化を感じ、心と体の健康を考え始めました。そして怪我をきっかけに、自分の身体に向き合う中で、ヨガや気功に出会い、運動療法の大切さと効果を体感しました。
さまざまな運動療法を学び自分自身の健康を実感し始めると、「運動療法による心も含めた健康づくり」の学びをひとりでも多くの人に伝えたいと思うようになりました。そこで“心身一体的な”という意味をもつ「ホリスティック」という考え方を名前につけた「ホリスティックヘルス研究会」を立ち上げました。「研究会」としたのは教えるだけでなく、生涯いつまでもともに幅広い世代の方たちと学んでいきたいという気持ちの表れです。
「骨盤底筋トレーニング」に取り組み始めたのは、健康運動指導士としての活動の中で、ある行政から多くの女性が悩む排泄に関する「骨盤底筋運動の教室をしてもらえないか」と依頼されたことがきっかけでした。
当時は「骨盤底筋運動」の情報が少なく、書籍を読み、医療系講習会にも参加し、知識と指導力を磨きました。そして、実践経験を積む中で自ら臨床の視点をもったフィットネスとしての運動方法を編み出しました。学び深めるほどに、予防と生活に合わせたフィットネスとしての取り組みが骨盤底機能の維持回復に重要であるのではないかと感じました。そこでそれを実証するため、子育ても一段落した頃、母校の奈良女子大学大学院に進学し、スポーツ科学コースで「骨盤底筋トレーニングの実証実験を行う研究」を始めました。2017年、修了と同時に任意団体だった研究会を「株式会社ホリスティックヘルス研究会」に移行し、講師として医療機関と連携した患者様や文化教室などで一般の方向けの骨盤底筋トレーニングを提供し、多くの行政機関や団体からの依頼で講演や指導をおこなっています。
大学での研究で得たエビデンスを元に発展させたトレーニング法を様々なところで提案していると、「ぜひトレーニング法を学びたい」といわれることが多くなりました。そこで、幅広い世代の対象者へトレーニングを段階にお伝えできるトレーナー、アドバイザー制度を作り、2020年から指導者養成をスタートさせました。2022年に「一般社団法人幸せな身体づくり協会」を立ち上げ、骨盤底筋トレーニングを全国、世界に広めるべく活動をしています。